うちのぶーたろう(6歳)とゆきち(3歳)は、2頭とも大きないびきをかきます。走ったあとには、ブーブーと鳴ります。
呼吸のことで動物病院にかかったことは、まだありません。ただしそれは「問題ない」と診断されたという意味ではありません。受けていないだけです。
この記事では、パグがなぜいびきをかくのか、どこからが受診の目安なのかを、動物病院が公開している資料をもとにまとめます。

この記事のポイント
- いびきは体のつくりが原因。鼻から喉まで4か所が狭くなりやすい
- 強く出るのは、暑いとき・興奮したとき・運動後・太っているとき
- 青紫・失神・呼吸が戻らないは今すぐ
- それ以外は動画を撮って健診で相談
- 手術を考えるなら、若いうちのほうが望ましいとされる
- 短頭種気道症候群と咽頭気道閉塞症候群|犬・猫の呼吸器科
結論:先に3つだけ
- いびきは体のつくりが原因です。しつけや慣れでは変わりません
- いびきや運動後のブーブーだけなら、すぐ受診の対象ではありません。ただし記録して健診で相談してください
- 舌や歯ぐきが青紫、失神、休ませても呼吸が戻らない。この3つは今すぐです
なぜパグはいびきをかくのか
パグは、鼻から喉までの空気の通り道が狭くなりやすい体のつくりをしています。狭いところを空気が通ると音が出ます。これがいびきです。
短頭種でこうした所見がまとまって見られる状態を、短頭種気道症候群と呼びます。狭くなりやすいのは主に次の4か所です。

- 鼻の穴が狭い(外鼻孔狭窄)
- 鼻の奥が詰まっている(鼻甲介の異常)
- のどの天井が長すぎる(軟口蓋過長・肥厚)— 短頭種の62〜100%で見つかるとされます
- のどの奥がつぶれる(喉頭虚脱53%、喉頭小嚢の外反58.9%)
どこが、どのくらい狭いかは見た目ではわかりません。鼻の穴の狭さは外から見えることもありますが、のどの奥は診察でしか確認できません。
この体のつくりは、パグという犬種が作られてきた過程でできたものです。そのあたりはパグはなぜしわしわ?あの顔になった品種改良の歴史に書いています。
「ブーブー」「ガーガー」は何の音か
うちの2頭も、走ったあとや興奮したあとにブーブー鳴ります。これはいつもより多くの空気を吸おうとして、狭いところを勢いよく通っている音です。
だから、症状が強く出るのはいつも同じ場面です。
- 暑いとき・湿度が高いとき
- 興奮したとき
- 運動したあと
- 太っているとき
逆に言うと、この4つは飼い主側で減らせます。後半でまとめます。
受診の目安

すぐ受診
舌や歯ぐきが青紫っぽいときは、酸素が足りていないサインとされています。倒れた、失神した、休ませても呼吸が戻らない場合も同じです。夏場は熱中症と重なることがあります。迷わず動物病院へ連絡してください。
早めに相談
少し歩いただけで息が上がる、寝ているときに息が止まっている、食後に吐いたりむせたりする。このあたりは次の健診まで待たずに相談する範囲です。
記録して健診で
いびきが大きい、走ったあとにブーブー鳴る、夏に呼吸が荒くなりやすい。うちの2頭はここです。
この段でやることは「様子見」ではなく記録です。スマホで音と動画を撮っておいてください。診察室では緊張して普段の呼吸が出ないことがあります。家で撮った30秒の動画が、いちばん確かな材料になります。
家でできる3つ
1. 体重を増やさない
太ると呼吸の状態が悪くなるとされています。いちばん確実に効く、家でできることです。やり方はパグが太りすぎたときの戻し方にまとめました。
2. 暑さと湿度を避ける
高温多湿は熱中症のリスクを上げます。パグは呼吸で体温を逃がしにくいので、気温だけでなく湿度も見てください。→ パグの暑さ対策/パグの暑さ対策グッズ
3. 興奮と運動のあとに休ませる
走ったあとにブーブー鳴っているときは、そこで一度止めて呼吸が戻るまで待ちます。鳴ったまま遊び続けさせない、というだけのことですが、これで負担はかなり変わります。
散歩のとき首輪で強く引くと首まわりに力がかかります。ハーネスに替えるかどうかは、診察のときに相談してみてください。
手術という選択肢
狭いところを広げる手術があります。鼻の穴を広げる、長すぎる軟口蓋を切る、といった処置で、単独または組み合わせて行われます。ある呼吸器専門の動物病院の資料では、89.1〜94.2%で改善したと報告されています。
時期について、複数の動物病院が同じことを書いています。短頭種気道症候群は進行する病気なので、高齢になってからより若いうちのほうが望ましいという点です。避妊・去勢手術のタイミングで一緒に、とすすめている病院もあります。
また、8歳以上で突然死の報告があるとする資料もあります。放置して自然に良くなる種類のものではありません。
とはいえ、手術をするかどうかは狭さの程度と年齢と全身の状態で変わります。ここは記事で決められる話ではないので、動画を持って相談してください。
よくある質問
いびきをかくパグは全部が病気ですか
いびき=即手術、ではありません。ただ「パグだからいびきをかくもの」で片づけると、進んでいる場合に気づけません。程度を確かめるという意味で、健診のときに一度は見てもらってください。
寝る向きを変えれば静かになりますか
その場では変わることがあります。ただ、狭いところ自体が変わるわけではないので、根本的な解決にはなりません。
何歳ごろから気をつければいいですか
体のつくりの話なので子犬のうちからあります。むしろ手術を考えるなら若いうちのほうが望ましいとされているので、「年をとってから」ではありません。
この記事は動物病院が公開している資料をもとにまとめたもので、診断ではありません。気になることがあれば、かかりつけの先生に見てもらってください。
参考にした資料
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